2013年6月2日日曜日

Book Report[電設技術 2012.11]

受変電設備の構成要素について特集されていたので読む事にした。
編集者の思いは盤メーカの選定に大きく頼っている状況を懸念し、施工者にも仕様を知って欲しいというものであった。
私も盤メーカに頼っているところが多いため一読し備忘録として記載しておく。
尚、「過電流・地絡保護協調」については2011.11
  「計器類」については2012.12に特集を組んでいる。

以下、目次とまとめ
1.受電引込部分の構成要素 
1-2:SOG開閉器の選定、内蔵機器による選定(避雷器、操作電源用トランス、両方)
SOGとは?
説明を追加

SOGとは、Storage Over Current Ground type の略で、

 ・SO動作(過電流蓄勢トリップ)
 ・GR(地絡トリップ)
の2つの機能を持った継電器。
SO動作というのは、短絡事故時にトリップさせるための機能です。
事故点を切り離さないと再送電できないので、事故発生需要家側にて責任分界点開閉器をトリップさせなくてはいけません。その役割を果たすのがSO動作。


事故が電源/負荷のどちらなのか?方向性を検出する1-5:零相電圧検出ZPDの原理
零相電流の方向はどちらでも変わらないが、零相電圧が変わるので電圧と電流の位相範囲によりどちらか検出し負荷側の事故時にのみ動作させる。(もらい事故を防ぐ)





2.特高・高圧部分に使用される構成要素と材料
2-1 変成器 メモ:接地工事を電源/負荷どちらに取るか地絡電流を検出できない場合があるので注意。
2-2 スイッチ類

負荷開閉器 定格開閉容量の負荷電流/励磁電流/充電電流/コンデンサ電流と区別されている。JIS C 4605に定格開閉容量が規定されている。

2-3 母線取付材料
バスダクトに流れる電流(短絡電流)によって電磁力(反力)が発生するのでこれを考慮した曲げ耐荷重の支持碍子を選定する。

2-4 変圧器

短絡インピーダンスについては別途まとめる
2-5 コンデンサ設備 〔1〕

高調波については別途まとめる
2-5 コンデンサ設備 〔2〕 高調波引き込み現象とは?

発生しやすい場合特徴:
小容量のコンデンサ設備で時期飽和点が低い場合、変電所近くの施設などで電源の抵抗分が小さい場合。
電圧歪が比較的高い場合。(4%程度でも)
コンデンサ回路を入り切り制御している場合。
対策の一つは直列リアクトルと並列にハーモニックプロを取り付けて高調波の拡大現象を抑える。
注:第5高調波にのみ適用。第3には効果なし





2-6 絶縁監視装置

高圧絶縁監視装置:無停電で高圧ケーブルの絶縁状態を常時監視することができ、警報時に自動収集された零相電圧、零相電流の波形をパターン分析することにより発生要因の推測が可能。直流成分法/直流電圧重畳法/tanσ測定法/部分放電検出法の4つの判定方式がある。


2-7 防振装置:ビル建築の高層化による検討事項

3.低圧部分に使用される構成要素機器と材料
3-1 ブスバー
3-2 配線用遮断器等
3-3 接地用コンデンサ

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